SUGO戦ハイライト

J-GP2の第3戦目

雨の開幕戦筑波を総合13位で終え約一か月が経過。
迎える第3戦目は宮城県仙台市郊外のスポーツランドSUGOでの開催。
今年は例年より1か月ほど早い時期の全日本開催となる。
筑波のレースの翌週にここSUGOでテストを行った。4月のSUGOは春先の気候。

気温はかなり低く、風も強いためグリップが低く、必ずしも良いコンディションではなかったが、テストが出来たことでマシンの改良すべきポイントが分かりつつある。
国内で誰も走らせた事の無いマシンをどうやったら戦える状態に持って行けるか。マシンサイドとライディングの模索は続く。

レースウィークの木曜日、金曜日に行われた合同走行は天候にも恵まれ、ドライコンディションでマシンを走らせる事が出来た。抱えていたフロント周りの違和感が少なくなった事で、リア周りのサスセッティングも大きく変わった。積極的な走りが出来る様になりセットアップの方向性も少しずつ見えてきた。トップタイムからは1秒半ほどの遅れまで挽回し、筑波の時に比べると大きく前進したと言える。

フォークオフセット、ヘッドパイプ回り、ピボット、リンク等々とSPEED UPの車体はフルアジャスタブルで仕様変更可能な部分は多いが、現在手持ちのセッティングパーツは数少ない。その中でのセッティングにようやくかかれたという状況。

木金と好天だったSUGOの天気は下り坂で土曜日は朝から雨模様。朝一のGP-3クラスの予選こそ行われたものの、その後SUGO特有の深い霧が立ち込め、予定されていたスケジュールは視界不良の為全てキャンセルとなった。その為日曜日に予選決勝を行うという変則スケジュールに変更された。

5月14日 日曜日 天気:雨 路面コンディション:ウェット

公式予選  10位 1´47"341
15分間の朝のウォームアップ走行を5分延長し公式予選が20分間で行われることとなった。
路面は完全にウェット。転倒者も相次ぐ難しい路面状況。
徳留のウェット路面の走り出しの順位は悪くなかったが、ペースが上がるごとに路面からのグリップ感が乏しくなり慎重な走りを余儀なくされ徐々に順位を下げる。


ラストラップにタイムアップするも4列目10番手グリッドとなった。
弱い雨は終始降り続いており決勝も同じようなコンディションとなりそうだ。

雨は止むことがなくレインタイヤを装着してのレースとなった。

4列目アウトサイドから好スタートを切り数台を抜きながら1コーナーへ進入。ここで前方を走る榎戸が単独転倒しそれを避けるために周囲は混乱。運悪く徳留の前に転倒したマシンが滑って来た為、接触を避けるためにコースアウトを余儀なくされた。せっかく上げた順位を最下位に落としてしまう。
レースから大きく引き離されてはいたが徳留はすぐさま集団に追い付くと立て続けに4台をパスし1周目を13位で戻って来る。翌周には11位。3周目に岩崎と中村を抜き9位に上がった。路面の状況は悪く、転倒者が相次ぐサバイバルレースとなる中、単独走行で試行錯誤しながら走行を続ける徳留。11周目までに6位まで順位を上げる。
残り2周となった17周目、急速にペースを上げて来た中本に最終シケインでパスされ7位にダウン。ラストラップの1コーナーで刺し返そうと試みるが入り切れない。その差を詰められず7位でチェッカーを受けた。

ライダー・メカニックにとっても走らせながらマシンの特徴を徐々に掴み学習しながらの戦い。まだまだこれからではあるが、筑波から今回のSUGOへ大きく飛躍していると言える。本国からマシンのパーツもいくつか届いており、マシンのバージョンアップも期待できる。

ポイントランキングは3戦全勝でトップを行く水野が75ポイントで2位生形以下を引き離している。3位以降は接戦。
徳留は今回14ポイントを獲得し順位を一つ上げ井筒と同ポイントの12位であるが、6位の石塚まで僅か6ポイント差と接近しており、3位の関口まで16ポイントと大きく離されていない。シーズンが進むに連れどこまで上げる事が出来るか楽しみだ。
次戦は6月10・11日。栃木県ツインリンクもてぎでの開催。

榎戸の転倒を避けてのコースアウトは残念!序盤の追い上げの時のマシンの印象は良かったですが、ペースが上がると走りにくくなってしまいました。ドライからウエットへのセッティング変更が予想より大きく出てしまいました。これでまた次回へのデータ収集と学習出来ました。

苦しかった開幕の筑波で頑張れたことで、このSUGOでやっとスタートラインに立てた感じです。試行錯誤しながら取り組んでくれているメカニックの藤岡君やチームのお陰です。タイヤの性能が非常に高く筑波ではそのメリットを生かせずにいましたが、ようやくマシンが正常に機能し始めたのでSUGOではコーナーを攻められるようになり乗るのが楽しくなってきました。
ただ攻め所のコーナーで思いっきり走れないのでまだまだ発展途上ではあります。ライダーへの要求も大きくなってきましたね。トレーニングを続ける必要があるようです!
だんだんとトップとのタイム差も詰まって来たし、次のもてぎに向け新たなパーツも試して行きたいです。

本当に残念なのは今年は天気に恵まれず3戦やって完全ドライでレースが出来ていないことです。他のライダーとレースする事でマシンやライディングの学習とデータ収集をしたいのですが。まあ天気は仕方ないですね。
皆様のご協力のお陰で厳しいながらも何とかこの2戦目も戦うことが出来ました。マシンを理解しながらトライ&エラーは続きますが更にライダー・メカニック・マシン共にバージョンアップして行きます。
応援して頂いている沢山のスポンサー様、ファンの皆さん、そしてプラスワンの松永氏を始めチームの皆に感謝しています。
引き続き宜しくお願い致します。