2013 第一戦ツインリングもてぎ



4戦を終了し、暫定ランキング6位で挑む九州大会。
鹿児島出身の徳留にとってオートポリスはホームでもあり、昨年はここで劇的優勝を挙げ、チャンピオン街道を突き進む事になった。

徳留にとって表彰台獲得率が非常に高く、このコースを得意としている。
地元からの応援も沢山駆け付け俄然気合も入る。

阿蘇の外輪山に位置するオートポリスサーキットは標高も高く、アップダウンの中にハイスピードのコーナーリングが続く
他には無い非常にダイナミックなコースレイアウト。

SUGO終了時点でGP-3クラスの暫定ランキングは、3勝を挙げた山田誓己が97ポイントでトップ。
2位に28ポイント差で國峰。3位39ポイント差で大久保。
徳留は初
戦の転倒とうまくいかないレースが響き、トップから45ポイント差で6位に甘んじている。

SUGOまでの絶不調。残りは3戦。この九州に向けマシンを見直しゼロからのスタートとなった。

初日の合同走行ではトップ山田からコンマ9秒落ちの1’58”8と総合で6番手タイムをマーク。
自己ベストタイムは昨年記録した1’57秒2。
セッティングの最中ではあるが、これまでより好調な滑り出しだ。


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ブリヂストン
HONDA

公式予選1回目

普段よりは遅めスタートの11時半からの公式予選。
「地元九州で1列目に並びたい!」 と徳留。
今シーズン、予選では15番手あたりに沈む事が多かったのだが、マシンの仕様変更により明らかに復調を感じているようだ。

この予選では、リアサスペンションのバネレートを硬めにセットし、更なる旋回性の向上を狙う。
徳留は開始早々に1’58秒台に入れ4番手に付ける。
サスセッティングの為にピットで調整を行い、終盤にはハードよりのタイヤに交換。タイムアタックに出ていく。
クリアラップでのアタックとなったが大幅なタイムアップとならず、結果1’58”492がベストタイムとなり、トップから0.8秒落ちの5番手。
明日の決勝は2列目中央からのスタートが決定した。

公式予選2回目


夜中に降った雨がコース全面を濡らしている。
昨日の天気予報では、一日中雨の予報であったが、朝になって曇りの予報へと変わった。
朝9時からのウォームアップ走行はレインタイヤでの走行。
走り出しのタイムは良く、6番手あたりに着け周ごとにタイムを詰めては来たが、最終ラップには長い登りセクションで
ペースの上がらないマシンに詰まった事でタイムは上がらず。
2’09”998がベストタイム。トップから3秒半も遅れる19番手と低迷した。


☆決勝レース☆ 14周  路面コンディション ドライ 


ウォームアップ走行が終了し、時間が経つごとに路面は乾いていく。
部分的にウエットパッチは残るが、GP-3決勝レース前にはほぼドライコンディションとなったオートポリスサーキット。

今年はこれまで予選順位が悪く、4列目5列目辺りに並べる事が多かった徳留だが、久々に2列目と前のグリッドに付ける。
生乾きの路面は予選に比べると温度も低めであるが、スタートを決めてトップグループの中でレースを進めたい。

12時前GP-3のレースがスタート。
徳留はまずまずのスタートを決め4番手あたりで1コーナーへ進入。
しかしコース中盤までにトュリュゴと山本にかわされ6位に落ちる。2周目に一時は長尾にパスされるが直ぐに挽回。
3周目の第2ヘアピンで鳥羽にパスされ7位。5周目には1コーナーで菊池にもパスされ8番手に下がる。
徳留は序盤にペースを上げられず山田、大久保、トュリュゴ、國峰、山本でのトップ争いに水を開けられる。
一時は3秒近くも離され深刻な遅れを取っていた。


しかし、中盤粘りの走りを見せ、自身の予選タイムを上回る1’57秒台にまでペースアップ。
トップ争いより速いタイムで周回を始める。
前との差を徐々に詰め、スリップストリームの効き始めた8周目には菊池、山本を1コーナー進入までに立て続けにパスし6位に。
9周目にはトップ集団から遅れ始めたトュリュゴを攻略し5位に浮上。
4台で争われるトップ争いに完全に追いついた12周目、鳥羽を1コーナーまでにパス。
翌周の第2ヘアピン飛び込みでチームメイトの山田をパスし3位へ。
残り周回数は2周。大久保を1コーナーのブレーキングで捕らえ2位に浮上するが、第2ヘアピンで大久保に抜き返される。

遂に迎えた最終ラップ。3番手でコントロールラインを通過。
國峰と大久保を1コーナーでのブレーキングで何と一気にゴボウ抜きしトップに浮上!

そのまま後続を引き離しにかかる。抜きどころの第2ヘアピンでは、徳留の後方で大久保が山田と國峰をパスするが、
マシンに絶対的なアドバンテージのある國峰が下りストレートで2番手に再浮上し徳留を追う。
数珠つなぎのトップ争いは最後の登りコーナーセクションでも徳留がリードし、最終コーナーをトップで進入。
立ち上がりラインに乗せホームストレートへ。

しかしマシン差を生かし國峰が最終コーナーからの短いストレートで徳留をコントロールライン手前で逆転。
その差0.015秒。約10センチ。
素晴らしい追い上げレースを見せた徳留は惜しい2位でチェッカーとなった。

オートポリス終了時点のシリーズランキングは、山田が115ポイントで単独のトップ。國峰が94ポイントで2位。 
大久保が78ポイントで続き、徳留が74ポイントで前回の6位から4位までジャンプアップした。

残りは2戦。徳留のシーズン初優勝に期待したい。

次戦は9月28・29日岡山国際サーキットでの開催だ!



"全日本ロードレース選手権第7戦" Photo Gallery

写真提供:with BIKE
徳留真紀のコメント
勝ちたかったですね!

低い路面温度の中、硬めのタイヤを使用している事に序盤気を使い過ぎ、一時は取り返しの付かない差を付けられてしまいました。

それでも諦めずに走り続けたら、最後に勝てるレース展開に持ち込めたし、ブレーキングを含めたコーナーへの飛び込みで優位性を生かし攻め続けられました。

追い上げの最中に後ろからトップグループを見ていて、國峰選手だけはマシンに圧倒的なアドバンテージがあり、他の選手のマシンは僕と同等レベルである事が解っていました。
最終ラップの最終コーナーでは後ろからの追撃を抑える為インを締め、尚且つしっかり加速出来たので一瞬勝ったか!?
と思いましたが物凄い勢いで抜かれてしまいましたね。
これまではマシンとの相性が良くなくて上位入賞も厳しいレースが続いていました。
積極的に攻められるようになったお蔭で、先ずはここオートポリスで物凄くいいレースが出来、これから2戦に弾みがついたと思います。

現場で頑張ってくれてる中山メカを始め、今回のマシン仕様変更に関して多大な協力を頂いた皆様、
また沢山の方々の応援・協力に感謝しています。

次は自身がコースレコードを持つ岡山です。オートポリスとはガラッとキャラクターが変わり難しいコースですが、
今回以上にマシンセットを詰めて勝つレースが出来るように備えたいと思います。

今後とも引き続き応援宜しくお願い致します。