もてぎ戦ハイライト

マルマエMTR始動!

2019年。沢山のスポンサー様のお力添えを頂き、独自のチーム“MTR”を立ち上げ、全日本J-GP2クラスにマルマエMTRとして挑戦する事となった。

マシンも昨年までのSPEED UPからホンダCBR600RRをベースにしたマシンHP6に変更し新しいチャレンジ。
新規でのスタートとなる為、マシンはもとより、チーム登録、トランスポーターの手配や工具などの機材調達、ピット装飾、テントやチームウェアの手配などなど。沢山の協力者の力もお借りし、この冬は春の開幕に向け準備に明け暮れた。

マシンのシェイクダウンは3月上旬に鈴鹿サーキットで行った。
ようやくマシンのセッティングが始まったのは開幕一週間前のもてぎ事前テスト。ただ2日間のテストは気温低下の影響で満足な結果は得られない。

そしてレースウィーク。暖かい気候に恵まれツインリンクもてぎの桜も日に日に開花している。
徳留にとってツインリンクもてぎは縁起の良いコース。2011年(2サイクル125)と2016年(4サイクル250)のJ-GP3クラス優勝を筆頭に表彰台獲得確率が高く、昨年GP2最高順位の5位を記録している。
ベースのセッティングが出てしまえばブリヂストンタイヤとの相性も良い今年のマシン。しかし徳留のラップタイムは昨年までのマシンでのベストタイムに2秒届いていない状況。

4月6日 土曜日 天気:晴れ 路面コンディション:ドライ

公式予選 7位 1’56”575

終始好天に恵まれているもてぎ開幕戦。予選時間は10時30からの40分間。

コースイン後4周目に1'56"575をマークしまずは6番手。その後ピットへ戻りサスペンションの微調整を行いコースへ復帰。その後も試行錯誤しながらの周回でラップタイムは上げられずにいるが、最後の周回にペースアップ。セクター1と2で自己ベストを更新しながらタイムアタック。

しかしコース終盤のバックストレートでスローダウン。深刻なエンジントラブルが発生しマシンを止める。予選結果は4周目のタイムが自己ベストとなり残念な7位。

カムシャフトが折れるという珍しいトラブルだった。壊れたエンジンをスペアエンジンに載せ替え日曜日に備える。

決勝では予選順位よりも必ず上げて来る徳留。思ったように止まらない、飛び込めない、曲がらない、開けられない。セッティングが出ていないマシン、トラブルを克服し決勝レースでの追い上げに期待したい。
4月7日 日曜日 天気 くもり 路面コンディション:ドライ
ウォームアップ 7位 1’57”487
朝8時半からのウォームアップ走行。曇り空で普段より2時間も早い為路面温度が低い。

載せ替えたエンジンの確認。又これまでの流れで前後サスペンションのストロークを有効に使えていない為、フロントのセッティングを大幅に変更しコースイン。セット変更による改善は見られたが、路面温度の低下もありブレーキングや進入でのリアのグリップが特に不足しており、ピットでフロントのセッティングを強めに変更し再コースイン。若干タイムを上げチェッカー。
決勝レースを前にリアサスペンションセットに不具合も発覚したため、レースに向け帳尻を合わせる必要がある。

午後一番目のJ-GP2の決勝レース。 もてぎのレースはグランプリと同じ周回数である22周の長丁場。

3列目アウトサイドからのスタート。1周目を6番手で戻って来る。タイムを予選から1秒上げての周回。2周目の90度コーナーで榎戸にパスされ7位に落ちるもグループに離されないように食らいつく。
レース中盤に差し掛かる前に何とエンジンの不具合が発生しペースダウン。明らかにエンジン回転を落とし早め早めのシフトアップでエンジンを回さない走り。当然ラップタイムは序盤の55秒台での走行から57秒へペースダウン。
終盤前には更に59秒台まで落としエンジンを労る走りを続ける。終盤に接近して来た8位争いに対し若干ペースを上げギャップをコントロール。開幕戦を7位でチェッカーを受ける。

この開幕戦に辿り着くまでにご尽力頂いた皆様、支えて下さっている沢山のスポンサー様、応援して頂いている皆様に感謝しています。
本当にありがとうございました。

決して思い描いた結果ではありませんが、新規体制で先ずは無事完走し、ポイントを獲得出来たことを嬉しく思います。
予選で壊れてしまったエンジンを載せ替えて、車検に間に合わせグリッドに着けてくれたメカニックさんたちに感謝します。

決勝では1週間前のテストで調子が悪くなったエンジンを使用する事になり、とても不安はありました。
レースでは改善した足回りでタイムも上がりましたが、しばらくするとエンジンからの異音に気付き、長丁場でゴールする為に回転を極端に下げ早めのシフトアップでエンジンを労る走行に切り替えました。また突然のエンジンロックに対応する為クラッチレバーから指は離せませんでした。22周は違う意味で長かったです。

勿論少しでも前に!優勝目指して!の目的は変わりませんが、この状況では今回の結果が精一杯でした。
その中でも次のSUGOに繋がる内容だったし、今後に向けて良いテストにもなりました。
チームも次戦に向けて立て直しです。

今後とも引き続き宜しくお願い致します。