今シーズンも沢山のスポンサー様のご協力の元、自身のチーム“マルマエMTR”よりJ-GP3クラスに継続参戦。 今年は全日本ロードレース選手権も全6戦(JSBクラスを除く)のスケジュールが組まれている。 昨シーズンは新型コロナウィルス蔓延によりレース開催に大きな影響が出たが、今シーズンは感染症対策を施しながら、当初のスケジュール通りツインリンクもてぎで開幕を迎える事となった。 徳留自身、シーズンオフにはライディングスキルの向上の為にフラットトラックやトライアルバイクなどを中心にトレーニングを続けた。
マシンについては昨シーズンの課題としてきた低速域での加速性能の弱点を改善すべく、開幕前から数々のテストを行ない、様々なトライとエラーを繰り返しながらレースウィークを迎える事となった。
開幕戦の舞台となるツインリンクもてぎの特徴は、ストレートとストレートを小さいコーナーで繋ぐいわゆるストップアンドゴーのレイアウト。徳留にとって苦手意識のあるレイアウトだが、ここ最近はその苦手意識を克服し表彰台登壇や勝利確率も高く、今や徳留にとってもてぎは相性の良いトラックとなっている。
木曜日の特別スポーツ走行。午前午後共にマシンの調子が悪く連続周回が出来ず、2分03秒4止まりの10番手辺りで終える。金曜日午前にも新たな対策を試み多少の改善はするが、まだまだ時間がかかると判断し、午後からECU(エンジンコントロールユニット)を交換。幾分走るようになったようで2分02秒4にタイムアップし5番手。
事前テストから天気に恵まれコンディションも良いため、トップのタイムは徳留の自己ベストに近い2分01秒フラットまで詰まってきている。これからセットアップをどんどん進めて遅れを取り戻す必要がある。
予選は朝9時40分からの30分間で行われる。一番の課題はアクセレーションの改善である。燃調のマップとエンジンブレーキフィーリング、そして足回りのセットアップを変更しコースイン。序盤は混み合った中でのタイムアタックとなり、なかなか思うように走れず2‘02“155止まりでピットに戻る。この時点での順位は8番手あたり。予選時間も10分を残し燃調とリアサスのセッティングを調整し再度コースイン。
周りとの間合いを取りつつタイムを上げ02秒1、そしてラストラップには更にペースを上げ、2’01”690をマーク。それまでの8番手辺りから6番手に順位を上げ終了。開幕戦のスターティンググリッドは何とか2列目を確保した!
迎えた決勝日。早朝8時からのウォームアップセッション。ウィーク中最も早い時間からの走行であり路面温度も低い。この走行ではフロント周りのパーツを変更し、コーナー進入での改善が見られたが、エンジンの調子が相変わらず思わしくない。低速域での不調を改善すべく決勝に備える。
曇り空の中午前10時30分にJ‐GP3のレースがスタート。徳留は2列目6番手グリッドからまずまずのスタートを見せるが6番手で1コーナーへ。5コーナー進入で高杉を捕らえ5番手に上げオープニングラップのコントロールラインを通過。トップ争いは7台。
5番手につける徳留は3周目4番手に上がるが、翌周一つポジションを落とし5番手となる。
3周目には徳留を含みトップは5台の集団。いつもなら順位を上げて行きそうな展開ではあるが、マシンのセッティングが出ていなようでコーナーからの加速で明らかに離され、ブレーキングから進入でその差を詰める展開。その後着いて行くのが厳しくなり、徐々に後退し単独の5位走行となってしまった。
しかしながらトップと遜色ないペースをキープし我慢の走りで踏ん張るが、後半にはラップタイムが2秒台に落ちてしまう。最終的には4位の細谷から6秒遅れの5位で開幕戦のチェッカーを受けた。