岡山国際サーキットハイライト

シーズンも大詰め。2年ぶりの岡山で全日本開催!

  昨年は台風接近の為にやむなく中止となった全日本岡山ラウンド。
今年も新型コロナの影響は続くが十分な感染症対策を施し開催となった。

岡山国際サーキットは徳留にとって鈴鹿と同じく駆け出しの頃から親しんだサーキット。2016年にはGP3クラスで優勝を挙げている相性の良いサーキットでもある。昨年、高速の2コーナーアウトサイドに2輪専用シケインが新設された。モスSと呼ばれる高速S字でのスピードを抑えるための安全策だ。既に地方選手権では使用されているが全日本では初となる。ただ大排気量車ではモスSの通過速度は意外に下がっておらず、シケイン自体の安全性や他コーナーへの悪影響、そしてあまりにタイトなため安全を考えると抜き差しが出来ず、観客にとってもあまり見せ場にならない等々問題も多い。前戦鈴鹿では激しい3位争いを繰り広げた後の4位。シリーズも終盤戦となり表彰台の一角に戻りたいところだ。鈴鹿戦の後、8月上旬に全日本オートポリステストに参加。2週間のインターバルを挟み岡山で事前テストが行われたのだが、思った様にペースが上がらない。エンジンのセットアップとサスペンションのセッティングに悩んでいる。レースウィーク金曜日の走行は一日中雨となった。徳留は思った様にタイムを上げられないどころか、フリープラクティス出走者の中では最下位に沈む事となり、かなり深刻な状況だ。明日の予選も雨の影響が残りそうな予報であるが、順位も状態もこれ以上下がることは無い為、冷静に前を向いて上げて行くしかない。

公式予選 13位 1’45”283

雨は朝方まで降り続いた為、路面はウェット。雨は上がり、風の無い曇り空。先に行われるJP250の予選でも路面は乾かず、9時40分からのGP3クラスの公式予選はレインタイヤを装着してコースイン。予選の合間には時折日差しも出て走行ライン上から路面は徐々に乾いていく。レインタイヤでの走行では5番手辺りをキープ。残り20分にユーズドのスリックタイヤに交換し再度コースイン。予選も後半になるとハーフウェットからコーナーによってはドライな状態に。時間の経過とともにコンディションは良くなり、ラストラップにはほぼ全車タイムを更新。徳留もタイム上げるが、1’45秒どまりの13番手に沈むこととなった。明日の決勝レースは後方5列目からのスタートとなる。低迷の原因は、徳留自身がマシン自体を感じ取りにくいところにあるようだ。中途半端なコンディションでその分かりにくさが更に露呈してしまったようだ。決勝で追い上げられるためにセッティング全体を見直すことになった。

ウォームアップ 4位 1´42"589

迎えた決勝日は完全なドライコンディションとなった。ウォームアップは8時00分からのコースイン。マシンのセッティング変更が効いたようで、徳留は走行開始早々から事前テストから通しての自己ベストタイムを更新してきた。コンスタントに42秒台で周回。最終ラップには最後のセクターで前を塞がれながらもベストに近いタイムで周回。決勝に向け大きく前進した。

午前10時過ぎにJ-GP3のレースがスタート。徳留は5列目13番手グリッドから好スタートを決め、9番手で1コーナーへ進入。

その後成田・大田・彌榮と3台を抜き去り、1周目に6台抜きの7番手でコントロールラインを通過。2周目には岡崎と森をパスし早々に5番手に浮上!タイトなシケインを通過する度に大きな集団ではペースが落ちてしまう為、5位に上がった徳留と2位争いとの差は既に3秒以上開いてしまっている。

徳留はその差を詰めるべく、ペースを上げ前を追い続ける。徳留の後方は数珠繋ぎ状態から徐々に分裂し木内のみが追走。中盤になると、更にペースを上げた徳留に付いて行けなくなった木内は遅れ始め、徳留は単独での周回となる。

一時は6秒ほど付けられた2位争いとの差。そこから粘りの走りで、2位争いから遅れ始めた高杉との差を毎週0.5秒ずつ削り取り、遂に最終ラップの中盤セクションで追い付く。

そして最終セクターのWヘアピン進入で高杉をパス。4位に浮上!残すは3つのコーナー。2車分ほど離し最終コーナーを立ち上がる。リードする徳留とストレートスピードで圧倒するKTMの差はみるみる詰まりコントロールライン前に逆転されてしまった。

結果は5位となったが、後方からの早い段階での順位挽回と粘りの追い上げ。徳留の決して諦めない姿勢を見せつけたレースとなった。次は地元九州オートポリスでの最終戦。上り調子で迎える得意なサーキットでの一戦だ!



MFJ-GP鈴鹿終了時点 年間ランキング4位
58ポイント(トップから72ポイント差)

最終戦  9月18・19日 オートポリス 大分県

   追い上げ出来てとても嬉しいです!もちろん優勝を目指しているのでその点不本意ではありますが、金曜日土曜日の状態を考えると天と地です。
   スタートが決まり思ったより早く順位を上げられました。実はレース中に自分が何位を走っているのか最後まで分からなかったんです。後ろも一度も確認しなかったので後続の様子も知りませんでした。でも自分のレース中のタイムは悪くなかったし、前がきっと落ちてくるはずと思い手を抜きませんでした。前が見え始めた頃には後ろの事は全く気にならなくなりました。

  ラストラップに高杉選手に追い付きWヘアピンで抜いた後、得意な後半セクションで離せたはずだったんですが、チェッカー直前で逆転されてしまいましたね。KTMは僕のマシンとの速度差は大きいので、最終コーナーからコントロールラインが遠いから抜き返されてもしょうがないかな。・・・と追い上げの過程でも考えていました。ちょっと残念です。

    土曜の予選後にサスペンションセッティング、エンジンのセットアップ、ギアレシオの設定等々、いろんな面を見直した事でマシンが良くなり、日曜日は走るのが楽しかったです。 諦めず頑張ってくれたチーム皆のお陰、感謝です! この調子で走りもマシンも良くして、更にトップとの差を詰めオートポリスでは勝負したいです。

    いつも支えて頂いているスポンサー様方、ご協力して頂いている皆様、また応援して頂いているファンの皆様いつもありがとうございます。 引き続き応援宜しくお願いします。